口腔カンジダ症と腸内環境の関連について

福岡歯科大学 口腔歯学部の田中芳彦教授(口腔医学研究センター リーダー兼任)を中心とする研究グループは、腸の免疫機能が口腔カンジダ症の発症を抑制する仕組みを明らかにしました。

この研究には永尾潤一准教授、加地英美大学院生らが参加し、科学研究費および日本医療研究開発機構(AMED)の支援を受けて実施されました。研究成果は2025年5月16日、国際科学誌「iScience(Cell Press)」オンライン版で公表されました。

カンジダ属真菌は、口腔や腸など人の消化管に常在する菌で、通常は無害ですが、加齢や免疫力の低下(エイズ、薬物治療など)により感染症を引き起こすことがあります。

特に高齢化社会においては、義歯装着者を中心に口腔カンジダ症が社会的課題となっており、再発しやすい性質や薬剤耐性の問題から、新たな治療法の開発が急務とされてきました。

今回の研究では、ヘルパーT細胞(特にTh17細胞)が口腔カンジダ症の防御に関与することを示し、その活性化が腸で起こるという新たな免疫経路を明らかにしました。

マウス実験では、カンジダ真菌が腸で取り込まれた後、腸内でTh17細胞が活性化され、これらの細胞が血管やリンパを通って口腔へ移動し、感染の重症化を防ぐというプロセスが確認されました。

また、腸にはこのTh17細胞を効率よく誘導する環境が整っていることにも注目されました。研究チームは2022年にも歯周病に関して同様の「腸ー口腔連関」を報告しており、今回の成果はその延長線上に位置づけられます。

つまり、腸内で形成される免疫応答が口腔内の感染防御に波及することが、カンジダ症や歯周病といった疾患において共通しているという可能性を示しています。

今後は、腸内環境を改善する食習慣やプロバイオティクスなどを取り入れることで、こうした免疫連携を高め、口腔カンジダ症の予防や治療の補助となる可能性があります。

腸と口の免疫連関を利用した新たな予防医学の展開が期待されます。

(引用:https://d.fdcnet.ac.jp/news/archives/410

 


 

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執筆者

医療法人凌和会すが歯科矯正歯科

理事長 菅 良宜

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