口腔内細菌と大腸がん

最新の研究で、大腸がんの発生に口腔内の細菌が関係している

可能性があることがわかりました。

 

鹿児島大学顎顔面疾患制御学分野の杉浦教授らによる研究で、

健康な人と大腸がんの患者から便と唾液を採取し、

遺伝子レベルで細菌の解析を行ったものです。

 

その結果、便と唾液の両方に存在する他では見られない特徴的な

口腔常在菌が4種類あることがわかりました。今回発見された菌は、

これまでに大腸がんから検出されてきた菌とは異なる菌種であり、

初めて発見されたものだそうです。

 

大腸がんは、大腸 (結腸・直腸)に発生するがんで、近年日本で患者数が

増加傾向にあり、2018年人口動態統計によるとがんの死亡原因で2位(男女合計)

となっています。発症は、男女共に40代から増加し、年齢が高くなるに伴って増加します。

近年大腸がんが増加傾向にある原因は、主に日本人の食習慣の変化によるものだと考えられています。

 

今回の研究結果から、口腔内の細菌を採取し調べることで大腸がんの簡易的な診断ができたり、

大腸がんのリスクについて検知ができるようになるのではないか。

という可能性について研究が進められています。

また、口腔ケアや歯科治療等で口腔内の状態を良くすることや、食事管理で腸内細菌を

改善することによって大腸がんの予防につながる可能性についても研究が進められています。

 

近年歯周病菌と全身の病気とのかかわりについても様々なことがわかってきており、

糖尿病や心臓病、骨粗しょう症や早産などとの関係が明らかになっています。

これらのことからも、お口の中の健康は全身の健康につながっており、

口腔ケアは健康を維持するためにも大切であると言えます。

 

今回の研究結果から、さらに研究が進んでいくことで将来もしかすると、

唾液を検査するだけで健康状態がわかる、という日が来るかもしれませんね。

 

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